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Data
意匠設計 :堀部安嗣建築設計事務所
施工 :軽井沢建築社
所在地 :長野県北佐久郡軽井沢町
規模 :木造2階建
延床面積 :130㎡程度
撮影 :大槻 茂
竣工年 :2024年
自然豊かな場所に佇むこの住宅は、その野趣溢れた環境からの恵みを享受しつつ、緻密な温熱設計に基づき、一年を通して快適な居住空間を実現する住まいです。
家の中心には、1階の居間と2階の図書コーナーを繋ぐ開放的な吹き抜けが配置されています。この吹き抜けに設置された”可動ルーバー”は、季節の移ろいに合わせてその役割を変える、この住宅の温熱効率の要となっています。夏と冬、昼と夜、季節の移ろいや生活の流れに応じて開け閉めをすることで、暖気と冷気の動きを調整し、心地良い室温に近づけることが出来るように計画されています。
居間から一歩外に出れば広々としたテラスが広がります。
家族や友人と食卓を囲むことが出来るよう、造り付けのベンチコーナーが設けられており、朝食を鳥のさえずりの中で楽しんだり、秋の夜には虫の合唱に耳を傾けたり、季節の移ろいを肌で感じ、晴れた日には太陽の恵みを、雨の日にはしっとりとした自然の表情を、五感で味わうことが出来る空間です。
自然の美しさと、現代の技術が調和したこの住まいは、住む人々の暮らしを豊かに彩る、理想的な場所となりました。