



























VILLA THERMAL Ⅲ
Data
設計・施工:軽井沢建築社
所在地 :長野県北佐久郡軽井沢町
規模 :木造2階建
延床面積 :100㎡程度
外皮性能 :UA値 0.22W/㎡K
撮影 :大槻 茂
竣工年 :2024年
窓辺のソファに身を委ねれば、鮮やかに色づいた紅葉が絵画のように広がり、時が経つのを忘れてしまう。
薪ストーブのゆらめく炎を囲みながら、パチパチという音とじんわりとした暖かさに包まれる時間は、心安らぐ至福のひとときです。
書斎に籠れば、外界の喧騒から離れ、静寂の中で書物の世界に没頭できます。
そして、清々しい朝の光が差し込む寝室から一歩出ると、昨日までは気づかなかった、ほんの少しだけ背を伸ばした新芽が朝露をまとい、きらきらと輝いているのを発見する喜び。
そんな軽井沢ならではの、繊細で豊かな自然の息吹を、この建物は住まう人に日々届けます。
寒さを気にすることなく、軽井沢の四季折々の魅力を存分に堪能していただくために、デザインと温熱環境の調和を徹底的に追求しました。美しい意匠の中に、最先端の断熱技術と自然エネルギー利用の工夫を織り込み、厳冬期でもエアコン一台で足元から優しく暖まる、驚くほどの快適性を実現しています。
さらに、住まう方、暮らす方が、時を超えてこの場所での生活を心から愉しめるよう、随所に遊び心と機能性を兼ね備えた設計を施しました。
例えば、季節の移ろいを室内に取り込む大きな窓、自然素材の温もりを感じさせる内装、趣味の時間を豊かにする空間設計など、住むほどに愛着が湧き、新たな発見があるような工夫を凝らしています。
この別荘は、単なる休息の場ではなく、人生を豊かに彩るための舞台となります。