

























軽井沢の家 Ⅷ
Data
意匠設計 :堀部安嗣建築設計事務所
施工 :軽井沢建築社
所在地 :長野県北佐久郡軽井沢町
規模 :木造2階建
延床面積 :130㎡程度
撮影 :大槻 茂
竣工年 :2024年
浅間山の麓、豊かな自然に抱かれるように佇むこの住宅は、四季を通して快適に過ごせるよう、緻密な温熱設計が施されています。
高断熱・高気密を徹底した主屋の中心には、複写式の段冷房機を配置。吹き抜けを介して、効率的に家全体を暖め、涼しく保ちます。
特筆すべきは、半屋外空間として設けられたテラスです。ここにはトップライトが設置され、冬場は貴重な太陽光を室内に取り込み、床や壁のレンガに蓄熱させることで、自然な暖房効果を生み出します。
一方、夏場には、トップライトの下に設けられた可変式の木製ルーバーを閉じることで、強い日差しを効果的に遮蔽し、室温の上昇を抑えます。
この住宅の魅力は、単に快適なだけでなく、住まい手が季節や天候の変化を肌で感じ、自ら住環境を調整する楽しさを味わえる点にあります。
トップライトの開閉やルーバーの角度を調整することで、自然の力を最大限に活用し、常に最適な室内環境を創り出すことができるのです。
自然の恵みを享受しながら、高機能な設備と工夫によって、一年を通して快適で心地よい暮らしを実現する。
そんな、住むほどに愛着が深まる、魅力的な住まいです。